昭和47年4月1日
厚岸町厚岸町床潭
床潭沼は周囲約2.5km、面積約0.7平方キロメートル、深さ平均2m前後の浅い泥炭海跡湖沼で、南北に長い十字形をしています。周囲をヨシ・スゲなど多くの湿性植物で覆われた富栄養湖沼で、沼水に含まれる酸素の比率も高く、赤系統の色素を含む植物プランクトンなどが豊富で緋色を出現させるヒブナの生育には最適な沼となっています。ヒブナは、フナとワキンの中間種で、普通のフナの中から突然変異によって出現したものといわれていますが、緋色を出現させるのはヒブナの素質をもっているものだけで、ふ化して1年は体色が黒いのですが、1年後に腹部から徐々に赤く変化していきます。昭和40年からヒブナの生息調査が行われていますが、フナに対するヒブナの出現率が1%弱と低い割合なので、貴重な魚として保護されています。