昭和35年10月1日
厚岸町御供
逆水松は、お供山の山頂にある樹齢約400年高さ約7.7m、幹周約4.42mのイチイ(俗称オンコ)の木で、枝がまるで根のように広がり、一見逆さに生えているように見えることでこの名が付けられたといわれています。
この木には、アイヌの人達のユーカラ(口伝えによる伝承)の中で次のような伝説が残されています。
アッケシアイヌの長が不在のとき、阿寒・網走のアイヌが食を求めて攻めてきました。留守を預かっていた老婆ツクニは、一族を引き連れてチャシに立てこもり応戦しましたが、ついに敵の毒矢に倒れました。そのとき老婆は「我は死すともこの地を敵に渡さじ、神様なにとぞ守りたまえ」と無念の形相でつえ(オンコ)を地中に突き刺し亡くなりましたが、それが根を下ろし枝を張ったものと伝えられています。
車の場合、厚岸駅より約2km、お供山展望台の入り口より徒歩20分
この他に松浦武四郎の「納沙布日誌」などに伝説が記されています。