昭和53年11月27日
厚岸町糸魚沢
厚岸かぐらは、江戸時代末期にニシン漁で栄えた当町に渡ってきた南部(盛岡地方)の漁師たちによって伝えられた神楽に、アイヌの人達の踊りが融合してできたものと伝えられています。
もともとは太鼓、締太鼓、笛、すり鐘の演奏に合わせて踊る8つの舞がありました。現在は、紅白の棒を使う「助六舞」と「三本とうじ」、大小2本の刀で踊る「剣舞」、魚釣りの様子を表現する「恵比寿舞」や「餅搗舞」「獅子舞」の6つが伝えられています。
昭和初期には年数回舞われていましたが、戦後舞手が減少していったので、昭和35年に後継者の育成とかぐらの保存・伝承に努めようと、糸魚沢地域で「厚岸かぐら同好会」が結成されました。同44年には町内の有志による「厚岸かぐら保存会」の設立もあり、保存・伝承に努めていますが、高齢化や少子化傾向の中で後継者の育成が課題となっています。